北海道の東端・根室(ねむろ)。ここは、道内の中でも「通好みの旅先」としてじわじわ注目を集めているエリアです。特にグルメ好きにとって見逃せないのが、“幻のカニ”とも称される花咲ガニ。濃厚な旨味と独特の弾力ある身質は、一度味わえば忘れられない感動があります。
この記事では、そんな花咲ガニを「泊まりながらじっくり堪能できる」宿を2軒ご紹介します。実は、根室には観光客にあまり知られていない、地元密着型の宿が点在しており、それぞれに個性ある花咲ガニの提供スタイルがあるんです。姿盛り、鍋、会席料理など、料理の違いを味わうのも旅の醍醐味。
旅のメインディッシュを“花咲ガニ”に据えて、ちょっと特別な根室旅を計画してみませんか?
根室で味わう絶品・花咲ガニの魅力

花咲ガニは鮮度が命。都会ではなかなか流通しないため、現地で水揚げされたばかりのカニをそのまま味わえるのは、旬の時期に根室を訪れた旅人の特権です。
根室と花咲ガニの関係とは?
北海道の最東端に位置する根室は、花咲ガニの“本場”として知られています。花咲ガニはその独特な見た目と、濃厚な味わいから“幻のカニ”とも呼ばれ、地元でも特別な存在として親しまれています。
漁の解禁は例年7月〜9月末までと非常に短く、その限られた期間だけしか味わえない「旬の味覚」。また、タラバガニに似た外見ながら、花咲ガニ独自の風味と弾力ある肉質が特徴で、一口食べるとその旨味に驚くこと間違いなしです。
さらに、流通量が少なく都市部ではなかなか出回らないため、現地で味わう価値は非常に高いと言えるでしょう。
旬の時期と美味しい食べ方
花咲ガニの旬は、例年7月から9月末ごろまで。この短い期間にしか漁が行われないため、まさに“今だけ”の味覚として重宝されています。
現地の食べ方は、最もシンプルな「塩ゆで」や「焼きガニ」が定番。花咲ガニ特有の濃厚な旨味と歯ごたえある食感を最大限に楽しめる調理法として人気があります。
花咲ガニが堪能できる根室のおすすめホテル&宿2選

地元ならではの食材を、最も美味しい形で味わえるのが、やっぱり現地の宿。ここでは、花咲ガニを「しっかり食べたい」「旅のメインにしたい」という人のために、実際に花咲ガニを料理プランとして提供している宿を厳選しました。
会席料理から居酒屋風コースまで、その提供スタイルもさまざま。自分にぴったりの“カニ宿”を、ぜひ見つけてください。
①照月旅館|会席料理で贅沢に味わう


🏙️立地・雰囲気 | ・根室駅から徒歩約12分、車なら5分ほどの便利な立地 ・レトロな和の佇まいがほっとする、老舗らしい温かみある宿 |
🦀花咲ガニの 提供方法 | ・看板プランは「月膳/照膳/館膳」の3種類で、いずれも地元食材を使った会席膳 ・会食場で仕出し風に供される形式で、落ち着いて味わえるのが魅力 ・花咲ガニの大きさは仕入れ状況により異なる |
💬口コミ(要約) | ・花咲ガニは切り込み入りで食べやすかった ・新鮮な魚介と花咲ガニで大満足 ・昔ながらの落ち着いた料亭のような雰囲気 ・旅の疲れが吹き飛ぶ味ともてなし ・料理長の説明も温かく、心がほどける夕食 |
💴料金目安 | ・花咲ガニ付きプラン:1泊2食付きで約14,300円〜20,350円/人。 ・上位プラン「月膳」では約40,700円前後の設定もあり。 |
🚗アクセス | 住所:北海道根室市梅ヶ枝町2‑3 最寄り駅:JR根室駅から徒歩約12分/車で約5分 備考:駐車場無料/Wi-Fi完備 |
🗺️地図 |
📍地元民からのひとこと:旅疲れを癒やすほどよい古風さに包まれながら、しっかりと満腹になる海鮮会席で心も体も満足させてくれます。花咲ガニがメインの旅行ならココが超オススメです。
②お宿エクハシ|港町の味を静かな宿で


🏙️立地・雰囲気 | ・根室駅から徒歩8〜10分という立地ながら、ほどよく静かな空気に包まれた小さな宿 ・心地よい昆布風呂や海藻エステ風呂もあり、疲れた体に根室らしい癒やしをくれる一軒 |
🦀花咲ガニの 提供方法 | ・「花咲ガニ付きプラン」は、近くの居酒屋へ宿からタクシー送迎付きというスタイル ・花咲ガニ一匹が主役となる豪快な食卓が楽しめる ・その他にホタテやキンキの一尾まるごと焼きなど、根室の海の幸がてんこ盛り |
💬口コミ(要約) | ・花咲ガニコースはタクシー送迎付きで便利 ・昆布風呂で旅の疲れが癒されました ・品数多すぎて嬉しい悲鳴でした ・朝食も美味しく、宿主さんとの会話が楽しい ・清潔な小宿でくつろげました |
💴料金目安 | ・素泊まり:7,700円〜 ・2食付きプラン:15,500円〜(朝夕食付) |
🚗アクセス | 住所:北海道根室市敷島町1‑14 最寄り駅:JR根室駅より徒歩8〜10分 備考:全室禁煙/Wi‑Fi完備/コインランドリーあり |
🗺️地図 |
📍地元民からのひとこと:花咲ガニ付きの夕食プランは、ホタテやキンキも加わる豪華さで根室の海の恵みを味わい尽くせます。食事後は、タラソテラピー効果のある昆布お風呂にゆっくり浸かれる贅沢なひととき。根室の海鮮を思いっきり楽しみ、しっとりとしたお風呂で癒やされたい方にはぜひおすすめしたい宿です。
根室の花咲ガニをもっと楽しむための旅プラン

せっかく花咲ガニの旬に根室を訪れるなら、周辺観光や地元グルメも一緒に楽しんで、旅をまるごと味わい尽くしましょう。
ここでは、花咲ガニの夕食を中心に組み立てたモデルコースと、立ち寄りたいおすすめ観光スポットまで、旅を快適にするヒントをまとめました。
根室観光と一緒に楽しむモデルコース
🕘 1日目
- 昼前 根室市内着
- 12:00 ご当地グルメランチ(エスカロップ)
- 14:00 市内観光(納沙布岬など)
- 17:00 チェックイン・夕食で花咲ガニ
🌅 2日目
おすすめ観光スポット
スポット名 | 特徴 |
---|---|
納沙布岬 | 日本最東端の絶景スポット |
春国岱 | 湿地と森林が織りなす幻想的な自然エリア |
道の駅スワン44ねむろ | 野鳥観察&地元特産のお土産購入に最適 |
まとめ:根室で味わう、記憶に残る花咲ガニの旅
花咲ガニ――その名前を聞くだけで、旅情と食欲が同時にわき上がる、まさに“北海道グルメの奥の手”。根室という土地は、この特別な味覚を最も自然なかたちで味わえる場所です。今回ご紹介した3軒の宿は、それぞれに異なるスタイルで花咲ガニの魅力を伝えてくれる、まさに“地元密着のとっておき”。
照月旅館では、格式ある会席料理として花咲ガニを味わう贅沢体験ができ、静かで落ち着いた空間の中で「じっくりと味わう」旅が叶います。一方、お宿エクハシでは、居酒屋で豪快に食す体験と昆布風呂の癒やしが両立する、旅慣れた大人のための“ひと味違う”贅沢時間が待っています。
観光地の有名ホテルでは味わえない、地元に根ざしたあたたかいもてなし。そこに、特別なごちそうである花咲ガニが重なることで、旅はより記憶に残るものになります。「根室の花咲ガニを食べに行く」──それは、ただのグルメ旅ではありません。五感で楽しみ、心を満たす“体験”そのものです。
この夏、ちょっと遠くまで足を伸ばして、あなただけの“花咲ガニ旅”を始めてみませんか?