北海道の知床で白いシャチが目撃されたようだけど、シャチが見られる時期はいつなのかしら?
北海道の東部、知床半島の羅臼町の沖合で、2019年に初めて白い姿のシャチが1頭目撃され、注目を集めました。その後、白いシャチは2021年に2頭、2023年に1頭羅臼沖で目撃され、定期的に姿を見せているのではないかと言われています。
そして、2024年6月17日にも、羅臼町沖で白いシャチ2頭(オス1頭・メス1頭)が現れ、ニュースにもなりました。
白いシャチは、羅臼町でクルーズ船を運航する「知床ネイチャークルーズ」の船から発見されたとのことです!
このページでは、白いシャチが全身白い理由や、知床でシャチが見られる時期、確率、クルーズ船の乗船料金についてお伝えします!
なぜ白いシャチは全身が白いのか?
北海道の知床で白いシャチが目撃されたようだけど、なぜ全身が白いのかしら?
動物の体が白くなる原因は、アルビノや白変種が考えられますが、白いシャチの場合はアルビノではないかと考えられています。
アルビノ(先天性色素欠乏症の動物個体)
アルビノとは、生まれつき皮膚や体毛、眼などに色合いを持たせるメラニン色素を持たない動物のこと。メラニン色素の量によって皮膚や毛の色が決まりますが、全くメラニン色素ないと体を覆う皮膚や体毛がが白くなるため、見た目が白く見えます。
アルビノは遺伝子の異常などで発生するようですが、発生する確率が2万分の1といわれており、めったに出現しないようです。
また、アルビノの個体は白色で外敵に見つかりやすいため長生きできないと言われており、めったに見ることが出来ない理由の一つです。
白変種(リシューシスティック)
白変種とは、突然変異によってメラニン色素が減少して皮膚や体毛が白化した動物のこと。アルビノのように全身の色素が無いわけではなく、体表面の皮膚や体毛のみが白くなるだけのため、眼には正常の色(黒や青)が現れます。
白変種の代表例として、ホワイトタイガーやホッキョクグマなどがあります。
知床でシャチを見ることができる時期や確率は?
知床半島でシャチを見ることができる時期はいつなのかしら?
シャチを見ることができる時期は5月・6月が多いです。最近では7月でも見られることが多くなってきました!
知床(羅臼沖周辺)でシャチを見ることができる時期
知床(羅臼沖周辺)でシャチを見ることができる時期は、春先から初夏にかけてよくみられると言われています。シャチの他にも、知床では多くの珍しい野生動物を見ることができます。
知床(羅臼沖周辺)で見ることができる動物と時期
動物の名称 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
マッコウクジラ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ||||||||
ミンククジラ | ○ | ◎ | ○ | |||||||||
イシイルカ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ||||||
シャチ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ||||||||
ミズナギドリ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ||||||||
オオワシ | ◎ | ◎ | ○ | |||||||||
オジロワシ | ◎ | ◎ | ○ |
知床でシャチを見ることができる確率
知床(羅臼沖)では、4月下旬から7月中旬にかけてシャチを見られる確率が高いと言われています。直近5年間の平均発見率をみると、6月が最も確率が高くなっていますが、近年では7月の発見率も上がってきています。
知床(羅臼沖周辺)でシャチを見ることができた月別確率
年/月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 0% | 7% | 35% | 14% | 17% | 0% | 0% | - | - | - | 2% | 0% |
2015 | 50% | 45% | 57% | 24% | 1% | 0% | 0% | - | - | 0% | 3% | 0% |
2016 | 0% | 67% | 88% | 50% | 0% | 0% | 21% | - | - | 0% | 2% | 36% |
2017 | 100% | 53% | 43% | 31% | 3% | 0% | 0% | - | - | 0% | 1% | 0% |
2018 | 100% | 47% | 59% | 30% | 8% | 0% | 0% | - | - | 0% | 16% | 0% |
2019 | 38% | 56% | 71% | 39% | 9% | 3% | 11% | - | - | 0% | 2% | 0% |
2020 | 0% | 0% | 33% | 9% | 0% | 4% | 0% | - | - | 0% | 3% | 0% |
2021 | 100% | 38% | 67% | 75% | 2% | 3% | 0% | - | - | 0% | 13% | 0% |
2022 | 0% | 44% | 65% | 63% | 2% | 6% | 0% | - | - | 0% | 0% | 0% |
2023 | 33% | 64% | 70% | 69% | 11% | 2% | 0% | - | - | 0% | 1% | 0% |
直近5年間 平均 | 57% | 40% | 61% | 51% | 4.8% | 3.6% | 2.2% | - | - | 0% | 3.8% | 0% |
シャチを見ることができるクルーズ船の料金は?
シャチを見ることができるクルーズ船に乗るには、いくらぐらいかかるのかしら?
クルーズ船を運航している会社は複数ありますが、いずれも一律8,800円(大人1名)となっています。
知床ネイチャークルーズ
平成18年に開業した、羅臼沖の体験型クルーズを営む会社。夏のシャチ・クジラ・ホエールウォッチングの他に、冬にはオオワシ、オジロワシを観察できるクルーズも運航しています。
●クルーズ名称 | クジラ・イルカ・バードウォッチング |
●所要時間 | 約2時間半 |
●運航期間 | 4月下旬~10月中旬 |
●出航時刻 | ①9:00~ ②13:00~ ※乗船受付は出航30分前まで |
●料金 | 大人:8,800円 小学生:4,400円 ※未就学児無料 ※1グループ10名以上で団体割引 |
●問合せ先 | 知床ネイチャークルーズ 住所:〒086-1833 北海道目梨郡羅臼町本町27-1 TEL:0153-87-4001 営業時間:7:00~18:00 |
ゴジラ岩観光
知床半島の東側の羅臼と西側の斜里町ウトロ地区の両方でクルーズを運航している会社。ウトロ側のクルージングでは、ヒグマウォッチングを目的としたコースや、知床岬先端まで行くコースもあります。冬は羅臼側のみでクルーズを運航しています。
●クルーズ名称 | ホエール・バードウォッチングクルーズ |
●所要時間 | 約2時間半 |
●運航期間 | 4月下旬~10月中旬 |
●出航時刻 | ①9:00~ ②13:00~ ※最低運航人数:5名 |
●料金 | 大人:8,800円 小学生:4,400円 ※6歳未満の幼児無料 ※1グループ15名以上で団体割引 |
●問合せ先 | ゴジラ岩観光(有限会社 丸は宝来水産) 住所:〒086-1833 北海道目梨郡羅臼町本町30-2 TEL:0153-85-7575 営業時間:8:00~17:00 |
知床・羅臼観光船はまなす
元漁師のスタッフが船長を務める観光船を運営。その日に出会えたクジラ類のレクチャーも行ってくれるなど、乗船した客への気配りやコミュニケーションも評判となっています。
●クルーズ名称 | ホエールウォッチングクルーズ(クジラ・イルカ) |
●所要時間 | 約2時間半~3時間 |
●運航期間 | 4月下旬~10月上旬 |
●出航時刻 | ①8:30~ ②12:30~ ※乗船手続きは出航時刻10分前まで ※最少催行人数:5名 |
●料金 | 大人:8,800円 小学生:4,400円 |
●問合せ先 | 知床・羅臼観光船はまなす(尾田建設株式会社) 住所:〒086-1833 北海道目梨郡羅臼町本町372-1 TEL:0153-87-3830 営業時間:7:00~19:00 |
知床羅臼付近のおすすめホテル
遠方から来るので、ホテルを予約しておきたいんだけど、おすすめのホテルはあるのかな?
陶灯りの宿 らうす第一ホテル
源泉かけ流しの温泉が自慢のホテル。羅臼の市街地よりやや山側に入っているため、近くにコンビニや居酒屋はありませんが、自然の中にあるので駐車場にキタキツネなどの野生動物が訪れるのも魅力のひとつ。
羅臼産の海産物やジビエ料理を堪能できるとあって、食事の評価も高く、温泉と食事を両方楽しみたい方におすすめ。
知床シーフロント(旧羅臼の宿 まるみ)
以前は「羅臼の宿まるみ」という名で経営していましたが、2023年12月にリブランドして名称が変更となったホテル。
目の前が国後島を望む海となっており、全室オーシャンビューの景色を楽しめるのが魅力。もちろん温泉もオーシャンビューで、内湯やサウナ、露天風呂もある充実した施設となっています。
知床で見られるシャチに関連する質問
他にもわからないことが多くて、聞きたいことがあるんだけど…
白いシャチは珍しいですか?
白いシャチは世界的にも大変珍しく、めったに見られないことから「幻の存在」と言われています。
日本にシャチはいますか?
日本国内では3つの水族館でシャチが数頭飼育されています。野生のシャチは北海道で見られます。
シャチは北海道でしか見られませんか?
水族館で飼育されているシャチは、須磨シーワールド(兵庫県)、名古屋港水族館(愛知県)、鴨川シーワールド(千葉県)で見ることができます。一方で、野生のシャチは北海道の根室海峡でしか見ることができません。
知床でシャチを見るならいつがベストシーズン?
知床羅臼沖でシャチを見るなら、5月から7月がベストシーズンです。詳しくはこちらから。
知床羅臼でシャチに遭遇する確率は?
知床羅臼沖でシャチに遭遇する確率は、遭遇率の高い5月~7月で40%~60%です。詳しくはこちらから。
まとめ
このページでは、白いシャチが全身白い理由や、知床でシャチが見られる時期、確率、クルーズ船の乗船料金についてお伝えしました。
日本で唯一野生のシャチを見ることができる、知床羅臼沖の根室海峡。最も遭遇率の高い時期でも、出会える確率は半々ですが、出会えたらダイナミックな姿にきっと感動するはずです。
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