あなたが考える冬の北海道のイメージは何ですか?雪や流氷、温泉、スキーなどがすぐに思い浮かぶのではないでしょうか?その中でも、本州では絶対に見られない流氷は一生に一度は見てみたいと思っている人が多いのではないでしょうか?
私も、北海道に来て初めて流氷を見たときは感動モノでした。しかし、数年北海道に住んでいると、冬に当たり前にやってくる流氷だけでは物足りない!何かインパクトのあるものはないものか…と探していたところ、ありました!流氷の上に天然記念物のオオワシ、オジロワシがいる光景。
それが見ることができるのが、知床・羅臼。羅臼町は、流氷クルーズを冬の観光コンテンツとして力を入れており、国内だけでなく海外からも多くの観光客を集めているとのこと。私も昨年体験したので、このページでリポートさせていただきます!
羅臼流氷クルーズの魅力は?
流氷を見るための観光船は紋別や網走からも出ていますが、「羅臼流氷クルーズ」だけの魅力とは何なのでしょうか?これからご紹介しますね!
羅臼の流氷は密度が高い!
紋別の「ガリンコ号」や網走の「おーろら号」に代表される流氷観光船は、主に大海原へ浮かぶ流氷を見るために出航します。海に浮かぶ流氷は風や海流で流されやすいため。紋別や網走周辺の海域では、流氷がたくさん集まっているところと少ないところの差がどうしても出てしまいます。接岸しても離れてしまうのは、大海原という逃げ場所があるためですね。
一方、羅臼の流氷の場合は、知床半島と国後島に挟まれた海域に存在するため、この海域に入ってきた流氷は逃げ場所がなく、風や海流で流されにくいため流氷がたまってしまうのです。
こうした地理的条件があるからこそ、羅臼の流氷の密度は高いと言えるわけですね!
オオワシやオジロワシに高確率で出逢える!
流氷に加えて、天然記念物のオオワシやオジロワシを見ることができるのも羅臼流氷クルーズの一押しポイント!特にオオワシを見ることのできる地域はロシア東部と東アジア北部に限られるため、ヨーロッパ等の写真愛好家が冬になると羅臼にやってきます。写真家が狙うのは、「流氷に乗ったオオワシとオジロワシ」。
オオワシの特徴は、なんといっても目立つ黄色い足とくちばし!そして白と黒の羽毛のコントラストも美しいですね。日本で一番大きな鷲と言われており、翼を広げると2メートルを超える大きさです。
一方のオジロワシは、オオワシに比べると色味はやや地味ですが、尾の部分だけ白いのが特徴。オオワシより一回り小さいですが、それでも翼を広げると2メートル近くあります。
羅臼町のある知床半島付近は、オオワシやオジロワシの越冬地として有名です。繁殖地がロシア東部なので、千島列島経由で知床半島にわたってくるのでしょうね。そのため、羅臼の近海ではオオワシやオジロワシが当たり前のように見ることができるのです!
羅臼流氷クルーズの時期は3月上旬がベストシーズン!
さて、「流氷に乗ったオオワシやオジロワシを撮りたい!」と思っても、流氷がなければ話になりません。羅臼に流氷がやってくるのはいつなのでしょうか?流氷の統計を取っている海氷情報センターによると、紋別や網走、羅臼の過去30年(1991年~2020年)の流氷初日、流氷終日(※)の平均は以下の表のとおりでした。
地域 | 流氷初日平均 | 流氷終日平均 |
---|---|---|
紋別 | 1/28 | 3/21 |
網走 | 1/26 | 3/28 |
羅臼 | 2/10 | 4/2 |
海氷情報センター・海氷統計情報より引用
※流氷初日:陸上の観測点から流氷が初めて見えた日
流氷終日:陸上の観測点から流氷が最後に見えた日
流氷初日、終日のデータをもとに、流氷初日平均と終日平均の中間点を計算してみました。
地域 | 流氷初日平均と流氷終日平均の中間点 |
---|---|
紋別 | 2/22~2/23 |
網走 | 2/25 |
羅臼 | 3/7 |
初日と終日の中間点を見ると、紋別が2月22~23日、網走が2月25日であるのに対し、羅臼は3月7日。つまり、流氷が存在する可能性の高い時期は3月上旬前後であることがわかりますね!
これは流氷がロシアから北風に乗って流れてくるため、紋別や網走よりも東に位置する羅臼へ流氷の到達が遅れるというのは、当然と言えば当然ですね。
羅臼流氷クルーズに乗るには予約が必要!
羅臼流氷クルーズに乗るには、ツアーに参加するか自分でクルーズ船の予約をする必要があります。ここでは、クルーズ船の予約・乗船ができる会社を紹介します!
各社の公式ホームページでも予約は可能ですが、じゃらん.netから予約するとクーポンが使えますし、なおかつクレジットカードで支払いが可能なのでお得ですよ!
知床ネイチャークルーズ
2020年に新しく船を追加し、2台体制で運航している「知床ネイチャークルーズ」。早朝便、朝便、昼便の1日3便運航しており、予算と時間の都合に合わせて使い分けできます。50人~80人乗船できる中型船を使用しており、温かな船室も備わっているので、寒さが心配な人でも大丈夫。
羅臼流氷クルーズの中では人気があり、私はこの会社のクルーズを申し込んで乗船しました!
●アクセス:
中標津空港から車で約1時間30分(北東へ約62km)
女満別空港から車で約2時間40分(東へ約135km)
●駐車場:無料
●運航時間:6:00~8:30(変動有)、9:00~11:30、13:00~14:00
※いずれの便も1月下旬~3月中旬頃まで運航・荒天時は運休
●電話番号:0153-87-4001
知床アルラン
小型船での運航ですが、スクリュー2つを装備した羅臼で最も速い観光船「アルランⅢ世」(ルパン三世を意識?)で運航しています。3月にはアザラシが見られたとの報告もあり、早春にはぜひ乗ってみたいですね!
●アクセス:
中標津空港から車で約1時間30分(北東へ約62km)
女満別空港から車で約2時間40分(東へ約135km)
●駐車場:無料
●運航時間:5:30~8:00(変動有)、8:30~11:00
※いずれの便も1月下旬~3月中旬頃まで運航・荒天時は運休
●電話番号:0153-87-4477
ゴジラ岩観光
トイレを完備した乗員30名~45名の中型船で運航する「ゴジラ岩観光」。本格的な写真撮影が目的の方の「撮影コース(所要時間2時間半)」、一般向けの「観光コース(1時間)」があり、行程や目的によってコースを選べるのが魅力。船内のキャビンにはストーブがあり、暖を取ることも可能です。
●アクセス:
中標津空港から車で約1時間30分(北東へ約62km)
女満別空港から車で約2時間40分(東へ約135km)
●駐車場:無料
●運航時間:
撮影コース 5:00~7:30、9:00~11:30
観光コース 9:00~10:00、13:00~14:00
※いずれの便も1月下旬~3月中旬頃まで運航・荒天時は運休
●電話番号:0153-85-7575
Fish on 英人丸
小型船での運航のため、2名以上の小規模団体でも受付可能。小さな船で海岸近くまで行けるので、景色や動物の見どころがたくさん!
●アクセス:
中標津空港から車で約1時間30分(北東へ約62km)
女満別空港から車で約2時間40分(東へ約135km)
●駐車場:無料
●運航時間:6:30~7:30(変動有)、9:00~10:30、13:00~14:30
※いずれの便も1月下旬~3月下旬頃まで運航・荒天時は運休
●電話番号:0153-87-3779
知床ユーシン観光
小回りの利く小型船を用いて運航。オオワシ、オジロワシを見ることはもちろん、流氷に触ることもできるみたいです!小型船ならではの体験が可能なようです。
●アクセス:
中標津空港から車で約1時間30分(北東へ約62km)
女満別空港から車で約2時間40分(東へ約135km)
●運航時間:9:00~11:30、13:00~15:30
※いずれの便も2月~3月下旬頃まで運航・荒天時は運休
●電話番号:0153-85-7337
北の知床観光
●アクセス:
中標津空港から車で約1時間30分(北東へ約62km)
女満別空港から車で約2時間40分(東へ約135km)
●運航時間:5:00~7:30(変動有)、9:00~11:30、13:00~14:00
※いずれの便も2月~3月中旬頃まで運航・荒天時は運休
●E-mail:cruiseohwashi@gmail.com
冬の北海道のおすすめ観光スポット・アクティビティ
冬の北海道はとても寒いですが、その寒さによって作り出される幻想的な雪景色や流氷は、他の地域にはない自然現象。これらを見逃さないためのおすすめ観光スポットやアクティビティをご紹介!
観光船・観光列車
冬の観光名所を運航(運行)されるだけあって、北海道ならではの光景を目の当たりにすることができることが最大のメリット。繁忙期は混雑が予想されるため、早めの予約が無難です。
まとめ
ここでは、知床の冬の観光におすすめの「羅臼流氷クルーズ」をご紹介しました。
羅臼流氷クルーズのベストシーズンは3月上旬前後!
会社によって早朝便、朝便、昼便あり!
船の周りをオオワシやオジロワシが舞う姿は圧巻の一言です。日本でこのような景色を見ることができるのはそうそうないので、ぜひとも体験してみてください!
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